クラッシュ・バンディクー XBOXファミリーに!


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クラッシュ・バンディクー XBOXファミリーに!
2023年10月14日、マイクロソフトがアクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)の買収を完了し、正式に「アクティビジョン」「ブリザード」「キング」がXBOXファミリーに加わりました!
これにより「クラッシュ・バンディクー」や「スパイロ・ザ・ドラゴン」の権利は、マイクロソフトが所有することになります。このページでは、今回の買収の振り返りと今後の展開などを予想してみます。

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クラッシュの権利は誰が持っているの?
「クラッシュ・バンディクー」は2023年10月14日以降はアメリカのマイクロソフトが権利を持っています。今回の買収によりアクティビジョン・ブリザードはマイクロソフトの傘下になったため、今後も引き続きアクティビジョン・ブリザードがシリーズの開発や販売を行うことが予想されます。 今回「クラッシュ・バンディクー」以外では、「スパイロ・ザ・ドラゴン」「スカイランダーズ」「コールオブデューティ」「オーバーウォッチ」などのアクティビジョン・ブリザードのコンテンツはすべてマイクロソフトのコンテンツになりました。

クラッシュシリーズの開発スタジオはどうなるの?
今回の買収ではアクティビジョン・ブリザードのスタジオもすべてマイクロソフトの傘下になりました。マイクロソフト傘下のスタジオは、Xbox Game Studiosと呼ばれています。2022年の公式アナウンスでは、アクティビジョン・ブリザードを構成するスタジオとして、「クラッシュ・バンディクーがっちゃんこワールド」のRadical Entertainment、「クラッシュ・バンディクーレーシング ブッとびニトロ!」のBeenox、「クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース」や「クラッシュ・チーム・ランブル」のToys for Bob、「クラッシュ・バンディクーブッとび!マルチワールド」のKingの名前も挙げられています。また、「クラッシュ・バンディクー爆走!ニトロカート」「クラッシュ・バンディクーブッとび3段もり!」などを手掛けたスタッフが多く在籍するブリザードも同じくXbox Game Studiosに加わりました。今後「クラッシュ・バンディクー」シリーズが開発される際には、引き続きこれらのスタジオが手がける可能性があります。 TAG index

日本のスタジオがクラッシュを開発する可能性?

Xbox Game Studiosには、クラッシュがマイクロソフトのコンテンツになることで、マイクロソフト傘下のXbox Game Studiosが「クラッシュ・バンディクー」の新作を手掛ける可能性も考えられます。 Xbox Game Studiosには、アクティビジョン・ブリザードを除いて23のスタジオが存在します。そのなかには「バンジョーとカズーイの大冒険」のレア社、レースゲームの名作を数々開発したPlayground Games、などがあります。なかには、東京にあるTango Gameworksも含まれます。このスタジオは「ヒーローダイス」や「Hi-Fi RUSH」といったライト層に向けた作品も手掛けていて、もしかしたらTango Gameworksが手がけることで日本開発のクラッシュが再び見れるかもしれません。


スカイランダーズやスパイロが帰ってくる?

Toys for Bobは「クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース」や「クラッシュ・チーム・ランブル」の開発を行ったスタジオですが、一方でこれまで同スタジオが手がけていた「スパイロ」「スカイランダーズ」はシリーズが休眠状態となってしまっています。
今回の買収について2022年のメディアの取材のなかで、Xboxトップのフィル・スペンサーさんは、買収が正式に完了した後にはXboxチームの開発スタジオ群と対談を行い、アクティビジョン・ブリザードのさまざまな休眠中フランチャイズの新作開発に臨みたいと海外メディアThe Washington Postに対してコメントしています。つまり、「スパイロ」「スカイランダーズ」といった休眠中タイトルをXbox Game Studiosのリソースも使用して開発されることがあるかもしれません。



今後のクラッシュシリーズはXbox独占タイトルになるの?
マイクロソフトはゲームハードXboxシリーズのメーカーです。例えば任天堂のマリオは任天堂のゲーム機でしか遊べませんし、SIEのラチェット&クランクはプレイステーションでしか遊べません。それと同じように、普通に考えればマイクロソフトのコンテンツとなった「クラッシュ・バンディクー」はXboxのみでの展開になると考えられます。
しかし、今回の買収完了時の公式メッセージでは「Xbox のみならず、PlayStation、Nintendo、Windows PC、モバイルデバイスのいずれでプレイされている方でも私たちは歓迎します。なぜならば、皆でゲームをプレイ出来ることこそが、何より大切であるからです」とあるので、もしかしたら今後もプレイステーションやニンテンドースイッチで展開される可能性はあるかもしれません。

Game Passで Xboxがなくても遊べる!

もしXbox独占となった場合にXboxを持っていなくても大丈夫です。マイクロソフトには「Game Pass」という最強のお得なサービスがあります。月額850円(複数のプランがあります)で多くのゲームが遊び放題になるサブスクサービスで、買収完了時のメッセージでも「私たちはActivision、Blizzard、そして King の人気シリーズを Xbox Game Pass やより多くのプラットフォームに提供するための取り組みを開始します。」とあるので、「クラッシュ・バンディクー」も「Game Pass」に加わることが考えられます。このサービスはXboxに限らず、PCにも対応、さらにクラウドサービスを利用する形でAndroidやiOSのスマートフォン、そしてVR機器のMeta Questシリーズでも遊ぶことができるので、例えXboxを持っていなくても手軽にプレイすることができそうです。


Xbox Game Studios 作品がスイッチやプレステに登場したことも

必ずしもXbox Game Studiosの作品がXbox独占にはなっていないことも振り返る必要があります。その具体的なXbox Game Studios作品としては、「マインクラフトダンジョンズ」はニンテンドースイッチやプレイステーションで展開しています。この理由を語ったインタビュー記事は見つけられませんでしたが、インターネットメディアGIGAZINでは「シリーズ作品については前作と同じハードで出し続けるという主義がある」と予想しています。

また、「オリとくらやみの森」シリーズ「Ori and the Blind Forest: Definitive Edition」「Ori and the Will of the Wisps」はどちらもXbox Game Studiosのロゴが表示されながらニンテンドースイッチでも発売されています。この「オリとくらやみの森」シリーズがニンテンドースイッチで発売した理由については、Moon StudiosのCEO Thomas Mahlerさんが「幸いなことに、マイクロソフトはNintendo Switchへの移植を許可してくれましたが、それは単にタイトルが小規模なので騒ぎにならないという理由で許可してくれたのでしょう。」とコメントしています。どちらも興味深い事例です。


コールオブデューティは引き続きプレステでも展開へ

アクティビジョン・ブリザードの作品のなかでも特に人気の「コールオブデューティ」シリーズについては、買収完了前にマイクロソフトが任天堂やSIEとそれぞれ法的拘束力のある契約を行っています。SIEとの契約内容は具体的には明らかになっていませんが、任天堂とは「任天堂プラットフォームのプレイヤーが、Xboxと同じ日に完全な機能と同一のコンテンツでコールオブデューティシリーズをプレイすることを保証」する契約をしているので、同様の内容と思われます。



これまで通りに日本語版は発売されるの?
ゲームメディアIGN JAPANが2021年に、Xboxのアジア地域を担当するジェレミー・ヒントンさんに、今後のXboxの日本展開についてインタビューを行っています。そのなかで「ファーストパーティータイトルは日本向けにローカライズされるのか」の質問に、「ファーストパーティーについてはすべてフルローカライズしていく予定です。これに関してはもう、コミットしてやっていきたいですね。過去のようにタイトルごとに決めるのではなく、ファーストパーティータイトルであれば必ずローカライズしていきたいと考えています。コミュニティーを成長させるためにも、フルローカライズへのコミットは極めて重要だと思っています。」と回答しているので、ほぼ間違いなく日本語版は発売されると思われます。むしろ、最近は日本語にローカライズされていなかった「スパイロ」なども、今後は日本語にローカライズされるかもしれません。

楽しみなことはある?
マイクロソフトのゲームはとてもたくさんあります。それらのタイトルと「クラッシュ・バンディクー」がコラボレーションする可能性があります。例えばレゴと衝撃的なコラボレーションも記憶に新しい レースゲーム「Forza Horizon」と「クラッシュ・バンディクーレーシング」のコラボレーションは見てみたいです。また、クラッシュスキンで飾られた「マインクラフト」で遊ぶというのも楽しそうです。レア社の「コンカー」や「Sea of Thieves」とも相性がよさそうですね!

また、Xbox Game Studiosの人気シリーズ「HALO」をモチーフにした「XBOX SERIES X HALO INFINITE リミテッドエディション」のように、「クラッシュ・バンディクー」デザインの限定Xboxなんてものが発売されたら、これは買わないわけにはいきませんね。せっかくXboxの傘下になるのならこんなサプライズがあるといいなと想像してしまいます。

あとは、「クラッシュ・バンディクー」ファンなら一度は夢を見た 任天堂の「スマッシュブラザーズ」への参戦も今後はあり得るかもしれません。というのも、すでに参戦が実現している「バンジョーとカズーイの大冒険」や「マインクラフト」はどちらもマイクロソフトのコンテンツなので、前例があるという点でこれまで以上にハードルは下がっていると思います。まぁ、これは次の「スマッシュブラザーズ」が発売されたらの話ですが…。
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